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グラスフェッドが選ばれるワケ

グラスフェッド乳製品は、消費者のどんな課題を解決する製品なのか、どこが優れているのかをシンプルにご説明します。


グラスフェッドが持つ6つのメリット

以前もブログに書きました通り、グラスフェッドミルクは牧草(grass)をエサとして与えられた(fed)牛のミルクです。良質なたんぱく質がたっぷり含まれているだけでなく、エサである牧草の様々な栄養素がミルクに溶け込んでいます。


牧草という植物を食べて育った牛のミルクには、植物由来の栄養成分が含まれている点で、一般に飲まれている牛乳(トウモロコシなどの穀物をエサとする牛の牛乳)とは異なるメリットがあります。


また、酪農が始まって1万年以上たつなか、そのほとんどの時間帯で牧草を飼料とした酪農(グラフフェッド酪農)が続いてきたことに、グラフフェッドミルクの有用性や食料としての安全性が高いことが現れています。


そこで、グラスフェッドミルクの特徴を見ると、以下の6つの点が挙げられます。


①ビタミンEがとれる; グラフフェッドミルクに含まれるαトコフェロールなどのビタミンEは、血管を健康に保つほか、血中のLDLコレステロールの酸化を抑制したり、赤血球の破壊を防いだりする作用があり、また細胞の酸化を防ぎ老化防止にも効果があるとされています(※1)さらに、ビタミンEは、心臓発作や静脈血栓塞栓症の原因となり得る血栓の形成予防に役立つ可能性があります(※2)

※1:(公財)長寿科学振興財団「健康長寿ネット」より https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-e.html

※2:厚生労働省eJIM「冠動脈性心疾患」よりhttps://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/18.html



②オメガ3が相対的に多い; いわゆる「血液サラサラ」につながる血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待されています(※3)。

※3 詳しくは当社ブログ「EPA/オメガ3は何者か?」をご参照下さい。


③βカロテンが得られる;  βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。また抗酸化作用や免疫賦活作用があることが報告されています。


④グルタチオンが多い; グルタチオンは抗酸化酵素(活性酸素から細胞を保護する補助的役割を有する)で、酸化をおさえるパワーが強いため、健康や美容の維持に役立つとしてされています。ちなみに、グルタチオンとは、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸が連なったペプチド(化合物)で、 医薬品としては解毒作用や肝機能改善、美白効果があるとの指摘もあります。



⑤カルニチンが多い; カルニチンには脂肪を燃焼する作用があると言われています。脂肪燃焼を促進して運動時のエネルギー生産を上げたり、筋肉疲労を軽減するなどの効果が期待され、また肥満による体重増加の抑制、心臓機能の改善などの報告があるとされています(※4)。ちなみに乳製品では、カルニチンはホエイ(乳清)に含まれています(※5)

 ※4:健康成分研究所(協和発酵バイオ)HPより  https://www.kyowahakko-bio-healthcare.jp/healthcare/aminoacid/yougo/4_01.html

 ※5:厚生労働省eJIMより https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/02.html



⑥共役リノール酸(CLA);共役リノール酸は脂肪を燃えやすくして、ダイエットに効果があると注目されています。また、生理作用として、抗がん、抗動脈硬化、抗肥満、抗糖尿病、抗アレルギーなどが動物実験等により報告されています。

グラスフェッドミルクに対する強い思い

このようにグラスフェッドミルクは利点が多いにもかかわらず、一般消費者が普段飲んでいるミルクは、穀物をエサとして育てられた牛から搾乳したものです。そのため、先述のような牧草由来の栄養素はあまり期待できません。


ちなみに、穀物をエサとして育てる理由は、牛乳の生産量を増やすためです。牧草よりもカロリーの高い穀物(トウモロコシなど)をエサとして与える方が牛乳はたくさんとれるため、酪農事業者にとっては穀物をエサにする方が収益性が高まります。


その結果として牛乳がたくさんとれますので価格が下がり、消費者もスーパーマーケットなどで牛乳を比較的安い値段で買うことができるというメリットがあります。ただ、他方でこれまで述べたようなグラフフェッドの利点を捨てることになります。


そうした中でも、牧草にこだわる酪農家が少数ながらいることも確かです。ただ、ミルクは生ものですので、厳重な衛生管理が求められます。そのため、野菜のように、簡単に直販やインターネット販売をすることはできません。ミルクを消費者に届けるためには、牛乳の殺菌や容器への充填、さらに低温での配送までを行う必要がありますが、それには多額の設備投資が必要になります。


それでも、ミルク本来のおいしさと栄養を消費者に届けるべく、牧草の栽培から乳牛の飼育まで、労力がかかるグラスフェッド酪農を行ったうで、さらに設備の建設に挑む生産者もいます。


もし、どこかでグラスフェッドミルクに出会ったら、それはミルクが本来持つパワーを消費者に届けたいという、そのような生産者の強い思いが詰まっていますので、ぜひ飲んでいただくよう切に願っています。








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